windowsでlcovを使う

gcovは便利なツールですが、そのまま出力されたテキストを見てもは実行コードがいまいち分かりません。
そこでlcovというツールを使えば、gcovの結果をグラフィカルにかつコード行ごとの結果をhtml形式にまとめることができます。
しかし、lcovはWindows向けの実行ファイルが用意されていません。
msysを使えば簡単にlcovをWinodwsで動作させることができたので、その方法を紹介します。

■インストール方法
前提:Windowsにmsysがインストールされていること。

githubからMINGW-packagesをダウンロードします。
https://github.com/msys2/MINGW-packages/

②ダウンロードした圧縮ファイルからmingw-w64-lcovを抽出して展開します。

③msysターミナルを実行して、②を展開したディレクトリへ移動します。
cd mingw-w64-lcov

③パッケージをインストールします。msysのパッケージインストールには以下のコマンドを入力します。
makepkg -csi

f:id:SuperSecretTech:20191224163706p:plain
Yを入力してエンターを押します。


f:id:SuperSecretTech:20191224163708p:plain

以上でlcovのインストールは完了です。

■使い方
gcov出力ファイル(.gcov、.gcda、 .gcno、.o等)が置いてあるディレクトリへ移動して以下のコマンドを実行します。
lcov -c -d . -o test.info
genhtml test.info

これでgcov出力ファイルと同一ディレクトリにindex.htmlが作成されます。
index.htmlを開くと下図のようなレポートになっています。
f:id:SuperSecretTech:20200124095111p:plain






■関連リンク
lcovのソースコード
/Coverage Analysis/LCOV-1.14/lcov-1.14.tar.gzをダウンロード - Linux Test Project - OSDN